公益財団法人 相模中央化学研究所

 

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□□グループ紹介□□

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創薬化学グループ

【新しい生物活性物質の分子設計と合成】

   本グループでは、触媒反応や有機合成の手法を駆使して調製した含フッ素ビルディングブロックを原料に用いて効率よく合成した新しい含フッ素複素環化合物を、化学的、農学的あるいは生化学的な仮説に裏付けされた独自の概念に基づいて構造展開を図り、実用レベルの活性を有する新しい生物活性物質の創製を目指しています。今年度は、先に見出したプロトポルフィリノーゲンIXオキシダーゼ(PPO)阻害型の除草活性を示すピラゾリノン誘導体について精力的に構造変換を図り、実用剤の開発を狙います。また、新しいアセチルCoAカルボキシラーゼ(ACCase)阻害剤やミトコンドリア呼吸鎖電子伝達系複合体I阻害剤、脂質生合成阻害剤の開発を目標として、新しいピラゾールやピリミジン誘導体の合成に臨みます。いずれも実用化研究に特化して意欲的に研究に取り組み、商品化可能な実力を有する化合物の創製を目指します。合成した化合物の生物評価試験や作用機構の解明研究は、賛助会社や大学等と協同して研究を進めます。

 

精密有機化学グループ

【有用物質創製を志向する新しい有機化学の創造】

  当グループでは、有用物質の効率的合成法の開発研究及び特異な機能を持つ化学物質の創製研究の推進を基幹方針として、新しい有機化学の創造を目指します。本年度は、経済性及び汎用性に富み、かつ低環境負荷型の新規反応(主に炭素炭素結合形成反応や酸化反応)の開発を行い、抗癌剤やVAモード用液晶性化合物などの有用物質の合成プロセスへの適応を計画しています。また、癌やウィルス感染等の診断を目指した生体内物質(核酸,グルコース,酵素等)の可視化を可能にする蛍光プローブ、有機EL材料や太陽電池用の封止剤及び様々な用途が期待されているMOFsMetal Organic Frameworks)などの機能性物質の創製に取り組みます。さらに、これらの研究の遂行に当たっては、フッ素原子の特異性を巧みに取り入れ、意想外の反応や画期的な機能物質の創出を目指し、新しいフッ素化学の更なる展開を図ります。

 

触媒化学グループ

【金属化合物の触媒プロセス・材料化学への利用に関する研究】

 本グループでは、新規な触媒や触媒プロセスの設計に関する基礎研究及びそれらの有用物質合成への応用研究に取り組んでいます。新しい錯体触媒反応の開発では、汎用されているクロスカップリング用パラジウム触媒に着目し、従来よりも極めて高活性な触媒系の構築を目的として、新規パラジウム錯体の合成、新規ホスフィン配位子の合成を検討します。さらにグラファイト等の新たな担体の探索・化学修飾を通して理にかなった高活性パラジウム触媒用反応場の構築を目指します。見出した高活性パラジウム触媒系は、様々なクロスカップリング反応に適用してその触媒能を評価するとともに、例えばアンモニアを用いたクロスカップリングによるアミノ化反応など難度の高い反応にも応用し、新しい触媒反応の創出の一助とします。また、新規な触媒や新規触媒プロセスの応用研究では、生物活性物質合成の鍵中間体となる含フッ素有機化合物の効率的な合成プロセスの開発や新しい含フッ素置換基導入反応の開発に取り組みます。

 

機能性材料グループ

【特異な機能を持つ有機金属化合物の設計と合成】

 当グループでは、半導体素子や光学材料として用いられる種々の金属含有薄膜をCVD法やALD法などの気相蒸着法や塗布法などの溶液法を用いて製造する際の優れたプレカーサー材料となる新しい金属錯体の創製を目的として研究に取り組んでいます。研究開発方針としては、この分野での社会的ニーズが高い金属種を研究対象として選択し、無機化学や有機金属化学をバックグラウンドとする知見に基づき、気相蒸着法や溶液法の材料に適合した特性を持つ新規錯体を合目的的に設計し合成します。今年度は、良好な熱安定性を有する錯体の開発を目指し、二座配位子や三座配位子を有するキレート錯体の探索を計画しています。また、合成した錯体の物性評価(気化特性や熱安定性)および成膜評価を行い、プレカーサー材料としての有効性をチェックし、その結果を新たな錯体分子のデザインに反映させて、より実用性の高い錯体の開発を推進します。

 

先端物質化学グループ

【新しいエネルギー変換機能を有する先端物質の開発研究】

 本グループでは、明確なニーズと理論に裏打ちされた独創的な発想に基づくGoal-Oriented(目的指向的)な材料化学研究を推進する中で、有機合成および有機金属化学を基にした物質創製を通して、光や電場、磁場といった様々なエネルギー場に応答して優れた機能を発現する新しい機能性物質、及びそれらの効率的な製造プロセスの開発を主題として研究に取り組んでいます。特に今年度は、様々な有機固体素子への利用を目指し、含窒素複素環化合物の特性を活かした有要物質の創製を目指します。例えば、トリアジンやピリミジン等の電子受容性アジン類を用いて、燐光発光有機EL素子をより高効率に駆動させうるキャリア輸送性有機材料、また、高いHOMO準位を持つピロール骨格を機軸とした、色素増感太陽電池の心臓部となる新しいD-π-A型有機色素などの開発に取り組み、新しい学術・産業分野を牽引する先端の材料開発への展開を図ります。

 

高分子化学グループ

【機能性高分子材料の開発】

   本グループでは、主に含ケイ素ポリマーおよび縮合系ポリマーを応用した新しい光・電子機能性材料の開発を目標として研究に取り組んでいます。目的とする高分子材料には、所望の光機能や電子機能を発現させると伴に、優れた材料としての実用性を付与するためには、熱物性、機械的特性、化学的安定性あるいは加工性などの諸物性の向上も図る必要があります。また、モノマー単位だけでなく、重合後のポリマーの凝集状態も考慮して合成を行い、その詳細な物性評価を基に分子設計へとフィードバックすることによって、最適なポリマー材料を探索します。本年度は特に、これまでの知見を下に環状シロキサンや環状シルセスキオキサン構造を有する機能性モノマーの合成に注力して研究を進めます。更にリビングラジカル重合を利用したブロックコポリマーの合成を行い、新たな機能性ポリマーの創出を目指します。

 

微生物工学グループ

【微生物機能を利用した機能性生物素材の創製】

 本グループでは、微生物を利用した機能性生物素材の研究に取り組んでいます。今年度は、有用タンパク質の更なる分子改良および多糖類による機能性粒子の作製技術の確立を計画しています。タンパク質の分子改良については、ヒトタンパク質の立体構造に基づく分子認識の特性改良に取り組みます。これまでに性能を確認する事ができた改良分子については実用化を見据えた高次試験およびサンプル配布を進める予定です。また、多糖類については、既知物質にはない優位特性を確認することができた事から、粒子化等の作製技術の改良および用途の拡充に取り組みます。昨年度から着手したタンパク質性の機能分子の創製研究では、高効率なタンパク質改良技術に係わる基礎的な検討を引き続き推し進めます。

 

酵素工学グループ

【酵素の工業的利用技術の開発】

 本グループでは、目的とする有用酵素の動物細胞を宿主とした生産系において、タンパク質の分泌機構を考慮して、酵素遺伝子発現用ベクター、遺伝子導入法、遺伝子増幅法などを改良することにより、高い分泌生産性を有する細胞株の樹立を目指して研究を進めます。今年度はまた本酵素の機能改変にも取り組み、大腸菌を宿主とした評価系を活用して、本酵素の性能向上を目指します。

 

◆分析グループ

 分析グループが管理している500MHz-NMR、400MHz-NMR、250MHz-NMR、UV-Vis、IRなどのスペクトル測定装置、単結晶および粉末X線結晶構造解析装置、GC-MSやLC-MSなどの質量分析装置、自動融点測定装置や熱分析など物性測定装置などの共用機器類の保守点検に努め、常時信頼のおける分析データが得られるよう維持管理し、各研究グループの活動を支援しています。また、核磁気共鳴スペクトルや単結晶X線結晶構造解析などについては外部企業ならびに大学からの依頼測定に応じると共に、分析・解析手法に関するアドバイスを行っています。